精神看護学の実習

精神看護学の実習は、大学病院の精神科と、精神病院で行いました。

病棟では患者様を1人受け持ちました。70代後半の男性で、疾患名は、幻覚や手足の振るえなどが起こるレビー小体型認知症でした。

基本的にはベッドで過ごしていますが、体動が強度でベッドから転落する危険性があるため、体幹抑制をしていました。危険防止のために、ケアは看護師と一緒に2名で行います。

また、日常的に、ほぼ怒鳴り声をあげ続けている状況でした。私が実習中の間も、何を声かけても怒鳴るので、どうしたら良いか分からなくなりました。意思の疎通がとれず、なかなかコミュニケーションが上手くできませんでした。しかし、何度怒鳴られても声を掛け続けました。いつも実習が終わり、その患者様に声をかけると、おつかれさまとだけ言ってくれるので、それだけで十分嬉しい気持ちになりました。

 

私が実習の反省会の日、その患者様は、他の病院に転院することになりました。

反省会中に、師長が最後に挨拶をしてきたらとすすめてくれたので、救急車まで見送りに行き、声をかけました。

そうしたら、「来てくれたのか、ありがとう。くじけるなよ」と、泣きながら言ってくれたのです。あれだけ、怒鳴られてなかなか会話にならなかったのに、最後は喜んで激励までしてくれました。

とても嬉しかったことを、今でも実感しています。

 

精神病院では、閉鎖病棟と開放病棟が両方設けられています。

精神状態の程度で、病棟が異なっています。その病院は、20年以上は入院されている患者様が多いとのこと。

コミュニケーションがとれる人は、自分の趣味や好きなことについて話してくれて、傾聴に努めました。患者同士でも仲良くしていました。内服薬で、精神的に安定できている人が多いとのことでした。

その時によって、精神状態も変動するので、看護師は些細な変化に気が付かなければなりません。
精神科の看護師は、患者様の精神的な援助をします。精神的な援助は、看護技術を行うことよりも難しいと思います。その難しい援助を、学べた実習だったと思います。