入院拒否をする患者様について

私が内分泌代謝内科へ異動してきた時のこと。この科では、糖尿病や甲状腺機能亢進症、副腎腫瘍などの疾患の患者様が多く入院しています。

特に、糖尿病の患者様は、食事や運動、内服薬などの自己管理ができなくなってしまったことから、症状が悪化して入退院を繰り返しています。

症状改善や自己管理の見直しのために、再入院しますが、自己管理ができなかった患者様にとっては、入院生活はかなりのストレスが蓄積します。

 

ある日、準夜勤で出勤した時、日勤帯で緊急入院した患者様が2人いました。申し送りでは、いずれも糖尿病で、血糖コントロール不良とのことでした。

そのうちの1人の40歳の男性患者様は、インスリン注射が始めてとのことで、私がラウンドの時に指導することになりました。

患者様に指導しても無反応で、こちらを見ようともしなかったため、どうしたのか伺うと、医師から煙草も食事も我慢するように言われ、我慢できないから帰るとのこと。

何を言っても、聞き入れないため、他の先輩看護師や医師に相談しに行っている間に、病棟から荷物を持ち離れて行ってしまったのです。準夜勤の業務もたくさんありましたが、一緒に勤務するパートナーに声をかけ、患者様の後を追いました。患者様は、救命救急センターの出入り口で煙草を吸っていて、再度言いたいことや、不満を全部話すように促しました。

すべての不満を言ってくれて、それを傾聴することに努めました。その後、主治医もかけつけてくれて、喫煙により疾患の治りが遅延すること、若しくは悪化することを説明し、それでも良いのなら喫煙を許可すると言うことで、患者様は入院を継続しました。

その後、深夜になっても患者様は眠れないようで、デイルームでテレビを観ていたので声をかけると、仕方無いから入院することにしたと笑って話されていました。

その後は、その患者様とはよく話すようになり、離棟することも無く、最後まで治療をして退院されました。この時は、入院拒否をする患者様の気持ちを理解し、話を傾聴すること、対応の仕方を学びました。